鮎原下を中心とした相原地区活性化協議会(下森啓司会長)は、2016年1月24日から1月25日の2日間、三重県滋賀県方面を巡り、6次産業化・農事組合法人設立・後継者育成それぞれの手法について先進地視察を行いました。
まず訪れたのは三重県伊賀市『伊賀の里もくもく手づくりファーム』です。現在のように農村の六次産業化が注目される前から、モクモクファームは、「おいしさと安心の両立」をテーマに、「自ら生産し」「自ら加工し」「自ら販売」するというコンセプトを貫いていました。巨大化する組織の中で一つずつ問題解決しながら農と向き合ってきたもくもくの経営手法を、松尾尚之社長からお聞きすることができました。
本部事務所で社長様からお話をうかがいました
PaPaビアレストランで昼食。モクモクファームで作られたハム・ソーセージやパン・パスタ・地ビール・とうふをはじめ, 地元伊賀産の野菜をたっぷりつかった料理をビュッフェで楽しむ。
続いて視察したのは、滋賀県甲賀市土山の農事組合法人『すごいえぇのう鮎河』です。同法人は、郷土愛を活動の原点とする中で、農作業の共同化や伝統野菜の開拓、環境こだわり農業の担い手育成にも取り組んでいます。また六次産業への取り組みとして鮎河産コシヒカリを使用した純米酒も開発しその販路を広げています。
第3の視察地は、後継者育成の一つの形、三重県多気郡の高校生レストラン「まごの手」です。運営の母体となる五桂池ふるさと村村長より、多気町が建てた建物を自治会が運営し、そこに高校生が運営するレストラン「まごの店」がオープンし全国に知れ渡るまでの経緯をお聞きしました。
どの視察地も農業六次産業化の流れの中で成功事例と言えるものばかりではありますが、視察地に共通するのは、最初から大きな成果を求めず、目の前にあらわれる問題を1つずつ潰して行った点ではないでしょうか。成功する王道もなく、これさえやれば盤石だといった手法もない。地域地域に固有の問題に向き合い、集落の資源と共存していくということではないでしょうか。
農産品直売所
今回の視察旅行に参加した方々は、先進地視察に刺激を受ける一方、自分たちの現状、夢について大いに語り合い将来のビジョンを育まれたことと思います。